産業

1 農 業

①せとみの栽培
せとみは、1981 年(昭和 56 年)に山口県農林総合技術センターにて「清見タンゴール」を母親に、山口県原産の「吉浦ポンカン」を父親に交配され、2004 年(平成 16 年)に品種登録された新しい柑橘です。 果実の大きさは 180~200 グラムと温州みかんの倍近くあり、とても甘く(みかんの仲間で最も甘い)、果肉はプチプチしたイクラのような独特の食感を楽しめます。また、簡単に皮がむけて柔らかな中袋ごと食べられるのが特長です。収穫は1月下旬頃行い、1ヶ月以上熟成させて糖度を上げ酸味を少なくして出荷します。

せとみの栽培には、次のような作業があります。
●剪定作業 剪定作業の動画
樹をコンパクトにして作業が楽になるようにし、日光を樹にまんべんなく当てて、果実の品質を高めるために 3 月~4 月に行います。
●摘果作業 摘果作業の動画
成りすぎた果実を間引いて翌年の栄養を蓄えるとともに、傷果など規格外の果実を 6 月~10 月にかけて落とします。
●シート張り シート張りの動画
秋口から収穫時期まで樹の下に白い反射シートを張って下からの光を増やし、着色促進や品質向上のために行います。
●袋掛け 袋掛けの動画

低温が来る前の 11 月に袋を掛けることによって果実の着色を促進し、鳥の食害や寒さの被害から果実を守ります。

②阿月せとみの里
●阿月せとみ俱楽部の設立
「阿月せとみ倶楽部」は、平成28年(2016 年)に「せとみ」を栽培している有志10名で設立された生産グループです。その切掛けは、柳井市がふるさと納税を始め、その返礼品に「せとみ」が採用されたことにあります。倶楽部では、栽培技術向上のために3か月毎の技術研修やメンバーの園地における直接の技術指導を行うことで、果実の品質向上と安定生産に取り組んでいます。

●生産拡大と担い手確保
現在どこの地域でも見られように、生産者の高齢化と後継者不足による担い手の減少は、本地域においても深刻な課題です。そこで、「阿月せとみ倶楽部」では16アールの耕作放棄地を取得して共同管理農場「阿月せとみの里」を設置し、研修用圃場として 160 本のせとみを定植しました。「阿月せとみの里」の設置目的は、メンバーの技術統一と生産拡大への取組みに加え、地区内外からの新しい担い手の発掘と育成の一面も持っています。

① せとみの里、開墾前(2019.09.25)元はミカン園でしたが、10 数年耕作が放棄されていました。

② 草刈り作業(2019.10.05)
セイタカアワダチソウなど背丈を超えるぐらい伸びていました。

③ 草焼き(2019.10.29)
刈った草や根っこを焼却します。

④ 定植作業(2020.03.18)
定植箇所にあらかじめ直径 1 メートル、深さ50 センチの穴を掘り、牛ふん、石灰、よう燐を入れ埋戻します。苗は一晩水に浸し、翌日植えます。163 樹植えました。

⑤ 定植が完了した園地(2020.03.19)
定植後はに、苗の周りに牛ふんを施用し、倒れないように竹で支えます。

⑥実を着ける(2022.10.02)
2 年目は着果しても全てもぎ棄てます。樹を大きくするためです。3 年目の実です。摘果して 1 樹に10 個ぐらいにします。

⑦ 袋掛け
こはん症、す上がり等の寒害軽減、鳥害、傷果対策のため果実袋を被覆します。

⑧ 収穫

●地域内における小さな経済の循環
「せとみ」は1~2月まで樹上に置くため、一果ずつの袋掛けが必要であり、労力がかかるため、みかんサポーター制度設立によって作業の協力者を募ります。またせとみ市と朝市のコラボによる販売促進と PR を図っており、将来的には「せとみ」のオーナー制度を実施して地域間交流を進めるなど、地域関係人口の増加を目指したいと考えています。

・地元の醸造会社とのコラボによる加工品の製造
収穫した果実の中には正果にならない規格外の果実が出ます。これらを利用し
て「せとみドレッシング」や「せとみ味噌」を作りました。

せとみドレッシング

せとみ味噌

◆みかんサポーターの募集
募集します
みかん作業サポーター‼

袋掛けの作業写真

〇作業内容
果実袋掛け、収穫など軽作業が中心です。
〇期間
10 月~2 月
〇作業時間
1 日 6 時間
〇お礼
交通費(定額)+ みかん 10kg 又は せとみ5kg
〇問い合わせ先
阿月せとみ俱楽部
事務局 TEL 0820-27-0128
Mail oorenge@outlook.jp

2)山口県オリジナル「ユリ」の栽培
オリジナル「ユリ」は山口県農林総合技術センターにおいて、花の小さいヒメユリと多様な花色が特徴のスカシユリとを交配して約 10 年をかけ育成されました。小輪で香りの少ないユリ、プチシリーズとして現在 11 品種が登録され、国内外のセレクチョンで数々の賞を獲得しています。
花言葉は、「いつもあなたを見守っています」です。用途としては、その特徴を生かしてミニブーケやテーブルアレンジなど、フラワーアレンジメントに向いています。
これらの品種は阿月地区の農家において、柳井市内で唯一栽培されています。

プチソレイユ(小さな太陽)

プチリアン(小さな絆)

プチブラン(小さな白ユリ)

テーブルアレンジ

きれいな花を安定的に咲かせるため、ビニールハウス内で栽培されています。

出荷の最盛期は4~5 月で、県内の花屋さんに出荷されますが、専門家を含めて事前の入念なチェックが行われます。

2 漁 業
1) 阿月いりこ

阿月地区では、昔から近海でカタクチイワシが獲れることからいわし網が盛んで、昭和30 年代には10統も操業されていたが、漁獲量の減少と過疎化による従業者の減少や、工場産業の発達から姿を消していきました。


しかし、平成の時代になって復活しました。
いわし網は、時期的には 7 月~9 月に行われ、漁はほとんど毎日行われます。多い時には 1 日に約1tの水揚げがあります。漁は2艘の船に7人が乗り込み行われ、獲られたいわしは運搬船によって阿月港に運ばれます。

船からはバキュームで吸いだされ、工場内に送られます。出来上がった「いりこ」を香り豊かに美味しく仕上げるため、加工はスピーディーさが求められます。

いわしは、水洗いされて、パレットに敷
き詰められます。

作業工程は、自動化されており、パレット 2列がそれぞれ 16 枚になると茹で上げ装置に送られます。茹で時間は 2 分です。

いわしは、乾燥室に送られ、一晩掛けて乾燥され「いりこ」になります。

翌朝、いりこは仕分け室に運ばれ、「ちりめん」(阿月では「かえり」とよばれます)から、煮干しまで 5 段階で選別されます。選別は自動選別機で行います。作業は 8 人で行われます。

3 日曜朝市とせとみ市
1)日曜朝市
少子高齢化、人口減少によって地域コミュニティが衰退する中、平成 26 年 8 月に「阿月地区活性化協議会」を発足して、地域社会の在り方について、お互いに支えあえる新たな地域づくりとは何か、取り組んでいかなければならない活動とは何か、様々な問題点や課題について検討してきました。そこでいち早く地域を元気にさせたいとの思いから、同年 10 月に青空市場「日曜朝市」を立ち上げました。現在は「日曜朝市&いきいきサロン」として継続されています。

・開催日時 毎月第 3 日曜日午前9時~10時(ただし、1 月は休み)
・出荷者 約10軒(当初は約30軒)
・来客数 約100名
・開催場所 阿月公民館前

・出荷品目
春 ネギ、明日葉、タケノコ、菜の花、さやえんどう、春キャベツ、玉ねぎ、そら豆など
夏 トマト、きゅうり、とうもろこし、ゴーヤ、枝豆、なす、じゃがいも、空心菜、紫蘇、ピーマン、オクラ、菊の花など
秋 さつま芋、人参、里芋、チンゲン菜、温州みかん、小菊など
冬 大根、カリフラワー、春菊、白菜、小松菜、ほうれん草、ニラ、高菜、温州みかん、せとみ、百合など
通年 榊、柴、米、もち米、豆腐、醤油、味噌、のり、ちりめん、焼き鳥、加工石鹸、帽子、マスク、のれん、お手玉、腕抜きなど

2)せとみ市
3 月第 3 日曜日は、通常の日曜朝市とせとみ市が同時に開催されます。地区内で栽培されているいろいろな柑橘類が出品され、せとみは地方発送用の箱詰めもあります。伊予柑の生ジュースもあります。

出荷品目
せとみ、はるみ、不知火(デコポン)、青島みかん、宮内伊予柑、八朔、甘夏など

●お問合せ 柳井市阿月 1748-2
阿月公民館
電話 0820(27)0001 FAX 0820(27)0021
Mail atsuki@city-yanai.jp

タイトルとURLをコピーしました